超有名アニメの脚本家はコミュ障だった?『学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで』感想【9冊目】

突然ですが、僕はアニメが好きです。

中学時代にラノベにはまってしまったのを皮切りに、アニメの世界に片足を突っ込み、肩まで浸かって今の僕があります。アニメが僕の人生に活力を与えてくれたと言っても遜色ないでしょう。

アニメは時に笑いを、時に涙を、時に情熱を、時に…さまざまなものを与えてくれるものです。

しかし社会人になってからアニメを見る機会は激減しました。学生の頃とは感性が変わってしまったからです。もう「kawaii」とか「萌え」などでは心が動かないのです。心揺さぶるアニメとは、人間の感情に訴えかけるようなものであると考えます。

社会人になって、そして見終わった後に号泣したアニメの一つに『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』が挙げられます。おそらく名前だけでも知ってるという人は多いかもしれません。最終話で不覚にもディスプレイの前で涙を流しながら嗚咽した記憶は新しいです。

その後もラストシーンを何度も見返しては「メンマみーつけた!」のシーンで号泣していました。

 

さてそんな過去の記憶を再び思い返してくれるような本を見つけました。これはもう完全にタイトルにつられて、すぐに読んでしまいました。

それが『学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで』という本です。

岡田麿里さんという脚本家のエッセイ本です。

 

内容紹介

「あの日みた花の名前を僕達はまだ知らない。」
「心が叫びたがってるんだ。」
ひきこもりだったじんたんと、
幼少期のトラウマで声が出なくなった成瀬順。
二人を主人公にした二本のアニメは、
日本中の心を揺さぶり、舞台となった秩父は
全国からファンが訪れるアニメの聖地となった。
実は、そのアニメの脚本を書いた岡田麿里自身が
小学校で学校に行けなくなっていたのです。
これは、母親と二人きりの長い長い時間をすごし
そして「お話」に出会い、
やがて秩父から「外の世界」に出て行った岡田の初めての自伝。

有名アニメを数多く手がけた脚本家

「あの花」「ここさけ」を手がけた脚本家として紹介されていますが、そのほかにも多くの作品に携わっている方です。一部紹介していきます。
護くんに女神の祝福を!

こどものじかん

スケッチブック 〜full color’s〜

とらドラ!

黒執事

ヴァンパイア騎士 Guilty

CANAAN

黒執事II

おとめ妖怪 ざくろ

GOSICK -ゴシック-

花咲くいろは

ブラック★ロックシューター

アクエリオンEVOL

さくら荘のペットな彼女

凪のあすから

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

 

僕が見たことのあるアニメだと「とらドラ!」あたりですね。あのアニメもすごく面白かった。ラノベも全巻揃えていました。

 

超ヒット作を生み出した岡田先生のエッセイなのですが、この本での焦点は「あの花」と「ここさけ」の主人公に当てられています。主人公2名に共通しているのは、過去のトラウマで人とうまくコミュニケーションが取れなくなってしまったこと。

「あの花」のじんたんは学校に行かず、自堕落な生活をしていました。「ここさけ」の成瀬順は人前で話そうとすると腹痛を起こしてしまう症状を抱えていました。

 

岡田先生も過去に何度も登校拒否を繰り返し、家族や学校とトラブルになったと綴られています。とにかく学校に行かないためにはどうすればいいのかを考えることが習慣化していたようです(とんでもない問題児やないか!)。

 

体が学校に行きたがらないんだ

学校に行きたくない時期は、たいていの人が経験したことがあると思います。学校に行かないために、わざと通学バスに乗り遅れて見たり、風邪でもないのに熱があると思い込んでみたり。

僕も例にもれず学校に行きたくない病は中学、高校共に発症していました。

この本を読みながら、「あぁ、僕にもこんな時期があったなぁ」と思い返しながらも読んでいきました。ただ、出席日数が足りなくなるまで欠席を繰り返すほどではなかったので、岡田先生はよほど学校に行きたくなかったんだと思いました。また、そのことが原因で母親に包丁を突き出された経験も僕にはありません。

学生の頃から本を読む習慣があったということで、人一倍感受性も強かったんではないかと思います。人がどのように何を考えているのか。自分にどのような感情が向けられているのか。いろんな煩わしいことを学生時代に感じては、「いっそ学校なんて行かなくてもいい」という結論に至ったのだと思います。

いずれにせよ、この学校に行かなかったという経験がのちのアニメ作品に関わってくるなんて、本当に人生はどうなるか分かりませんよね。

 

まとめ

あの有名アニメの原作は、脚本家の実話を元に描かれていた!

本の内容はコミカルに描かれていますが、当時の状況は決して明るいものではなかっただろうと想像してしまいます。同時に、誰しもが暗い過去を経験しているのだとも思いました。

人生は諦めずにいれば報われるとは思いません。が、その経験を次に生かしてステップアップすることは誰にだってできるはずです。あまり前向きに書かれた本ではないかもしれませんが、僕はそのように捉えることができました。

「あの花」「ここさけ」のファンは必見の本だと思います。作品を見たことのある人は、読んでみるとまた作品に新しい発見が見つかるかもしれません。

また自分で作品を手がけようとしているクリエイターにもおすすめです。有名アニメがどのようにして生まれたのか。その起源がこの本にあります。

 

それではまた!