どーも、走るとり(@hashirutori00)です。
みなさん服を買うときは試着ってしますか?試着しない人もいるらしいんですけど、僕は絶対試着する派閥!店員さんに声をかけるのはめちゃくちゃ恥ずかしいんですが、買って後悔したくないので、恥を忍んで試着室に入れてもらってます。
さてそんな試着室で、女性はいったいどんなことを考えているか。世の男性諸君は気になったりしませんか?気になりますよね。
そんなあなたにオススメなのが、『試着室で思い出したら本気の恋だと思う』です!
新しい服を買ったとき、一番に見せたい人は誰ですか?その人を思って甘い気持ちになるのは、心に魔法がかかった合図。その恋は本物かも。
と帯文にもあるように、服を買うとき、女性は見せたい人を想像しながら試着するんです。女性の恋心、ぜひ知っていきやしょう。
内容紹介
年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる化粧品会社勤務のOL……。恋愛下手な彼女たちが訪れるのは、路地裏のセレクトショップ。不思議な魅力のオーナーと一緒に自分を変える運命の一着を探すうちに、誰もが強がりや諦めを捨て素直な気持ちと向き合っていく。「あなたといたい」と「ひとりで平気」をいったりきたりする女心を優しく励ましてくれる物語。ルミネの広告コピーから生まれた恋愛小説。
著者について
尾形真理子
1978年東京生まれ。コピーライター。2001年博報堂入社。LUMINE、資生堂、東京海上日動、東京海上日動あんしん生命、日産自動車などの広告を手がける。朝日広告賞グランプリ受賞。東京コピーライターズクラブ会員。繊細な視点と大胆な発想から生まれるコピーワークには、共感するファンも多い。『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』で小説デビュー。
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コピーライターってもしかしてゴーストライターのこと?ずいぶん大胆に暴露する紹介文だなぁと勘違いしていたのは読み始める前のこと。
著者の尾形真理子さんは首都圏のファッションビル、「ルミネ」の広告ポスターのコピーを書いている人。おしゃれに敏感な若い女の子たちが目を奪われるようなコピーが今作にも盛り込まれています。
もくじのキャッチコピーに刮目せよ
あなたといたい、と
ひとりで平気、を
いったりきたり。
悪い女ほど、
清楚な服がよく似合う。
可愛くなりたいって思うのは、
ひとりぼっちじゃないってこと。
ドレスコードは、
花嫁未満の、わき役以上で。
好きは、片思い。
似合うは、両思い。
5人の女性の物語それぞれに↑のキャッチコピーがついています。
コピーを読んだだけで、なんとなくどんな女性が出てくるのか想像ができそうですよね。
たったの二、三行読んだだけで人の想像力を掻き立てるなんて、コピーライターってすごいなぁって思います。
服を買うとき、女性は何を考えるか
「やっぱり、年とったのかなあ」
裾上げが終わると、クミはクルっとまわって、うしろ姿を鏡に映した。
「カラダは少しずつ、変化していくのが普通です。太ったとか、痩せたとか、垂れたとかだけじゃなく、年とともに内面が変化することで、見た目の印象も変わってきたりするようです。人から見ると同じでも、自分だけがそう気づいたり……」
男性以上に女性は自分の見た目に対して、ものすごく気を使っている生き物です。
男性が服を買うとき気にすることと言えば、 フィット感もさることながら「これを着たときにナメられないか」ですよね。誰にどうナメられるかはさておき、鏡に映った自分を見ているようで、見ていないんです。服の持つブランド力であったり、機能性というのを男性は欲しがるんですよね。
一方女性は、そんなことはあまり気にしないのでしょう。気にするにしても順番が違います。年齢もまた然り。男性は年を取ることに抵抗はあまりないですが、女性は違いますね。
女性が大事なのは鏡に映る自分が、いま、どう見えるかだと思うんです。
どーでしょうか。
男性って試着室で何を考えてますか。
あんまり深いこと考えてないですよね(笑)
女性の持つさまざまな悩み
「個性」とは、「人とは違う何か」だと思い込んでいた。
人と違うのが「個性」ではなく、自分らしいのが「個性」なんだ。
正しいことは、退屈なだけじゃないのかも。誰かに嫉妬して、必死で真似をしても、ちっともかわいくなんかなれない。
好きな男性に振り向いてもらいたい、だけなのに。どうしてうまくいかないんだろう。
そんな恋に悩みし乙女たちの物語。ファンタジー要素など一切なく、身近な生活をベースに淡々と書かれているからこそ、この本はどんどんのめり込んでいけます。
仕事に悩んでいる人、恋に悩んでいる人への解決のきっかけになるかもしれません。
まとめ
ひらがなと漢字の使い分け、日本語の使い方がとっっっっっっっても美しい。さすがコピーライターと言わざるを得ない。言葉づかいが綺麗。
そして恋愛に迷える女性にこそ読んでほしいと思う本です。僕は男性ですが。
試着室での目線が男性とは全然違うなと、物語はフィクションなのに想像しながら読むことができました。
また接客業している人にも読んでほしい。お客さんが何を考えて来店されるのか、接客をしている人は誰しもが考えるはずです。お客様の立場になって…なんて一度もあったことのない相手に対してあれやこれや提案することは難しいです。
でも、相手の立場にたつって、本当に大切だと感じることができました。
女性はもちろん、男の僕も楽しんで読むことができて、満足っす!
それではまた!